こんにちは。院長の舟木です。
今回は、2017度より京都市で新しく始まります、京都市胃がんリスク層別化検診(通称ABC検診)についてご説明致します。
この検診の目的を簡単に申し上げますと、「胃がんを発症しやすい人を血液検査で選別し、対象者に胃カメラによる精密検査を受けてもらい、胃がんの早期発見につとめる。」ということになります。
胃カメラは当院でも行っております経鼻内視鏡により、患者さんの苦痛はかなり軽減されるようになってきておりますが、まだまだ抵抗のある患者さんは多いかと思います。
そういった患者さんにも、血液検査で大まかに胃がんになりやすいかどうかを血液検査でチェックして、ご自身の胃がん発症のリスクを知って貰い、胃カメラをうけるきっかけとなればと考えております。
具体的には何をするかと言いますと、ピロリ抗体検査とペプシノゲン検査を採血で行います。自己負担は500円です。(免除対象者あり)
対象者はその年度に40・45・50・55・60・65歳の各年齢になる方で下記に該当しない方です。
- 過去に胃癌と診断された方
- 過去に胃切除術を受けられている方
- ピロリ菌除菌歴のある方
- 胃潰瘍や十二指腸潰瘍で治療中の方
- 腎不全で治療中または経過観察中の方
この検診により、受けられた方を胃癌のリスクが高い順からA,B,Cの三段階に分類します。
A群:ペプシノゲン陰性 ピロリ陰性
B群:ペプシノゲン陰性 ピロリ陽性
C群:ペプシノゲン陽性 ピロリ陽性・陰性問わず
A群の方は、現在ピロリ菌の感染の可能性が低いのですが、過去の感染や偽陰性(本当は陽性なのに検査では陰性とでること)の可能性がゼロではないので、1度は胃カメラを受けられる事をお勧めする。
B群、C群の方は、精密検査(胃カメラ)が必要なので二次精密検査医療機関(当院は指定を受けております)で胃カメラを受けてもらう。この胃カメラは通常の保険診療として取り扱われます。
という事後対応が決められております。
今までにピロリ検査を含め胃の検査を全くされていない方で上記に該当される方は是非受けられる事をお勧め致します!
開始の日時は決定次第お知らせのページに随時アップしますので、ご確認お願い致します。
監修・文責:日本消化器内視鏡学会専門医・指導医 医師 舟木 準