2019年5月11日アップデート
こんにちは。院長の舟木です。
アトピー性皮膚炎の治療の主体はステロイドの外用と保湿剤によるスキンケアです。
ステロイドの外用は非常に有効であり、適切に外用する範囲では副作用もさほど心配は要りませんが、副作用の過剰に心配される患者さんも時々おられるのが現状です。
また、首や顔は皮膚が薄く、ステロイド外用の副作用が体部に比べて出やすいのは事実です。
そういった頚部や顔面のアトピー性皮膚炎の治療で、副作用を気にせずに使用出来るお薬がプロトピックです。
なぜ副作用が出ないかといいますと、分子量が大きいためです。分子量が大きいので、皮膚のバリアを通過することが出来ないため、体内に吸収されることがほとんど無いわけです。
アトピー性皮膚炎の顔や首への治療薬としてプロトピックは非常に有効ですが、使用開始後数日はヒリヒリ感が出ます。
このヒリヒリ感に耐えられず、プロトピックでの治療が続けられない患者さんが時々いらっしゃいますが、以下の方法で対応可能と考えております。
①炎症を十分に抑えてから使用する。つまり、ステロイド外用薬で数日治療をしてから切り替えでプロトピックを使用する。
②保湿剤の上から外用する。
③プロトピックをあらかじめ冷やしておく。
④ごく一部の箇所から開始して、薬の性質に慣れていく。
アトピー性皮膚炎でお悩みの方は、京都市西京区ふなきクリニックにご相談ください。
皮膚科専門外来の日程は、月曜日午前・火曜日午後・木曜日午後の時間帯です。
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監修・文責 日本内科学会 総合内科専門医 舟木 準